2016年2月からご近所おやこ食堂「恵比寿じもと食堂」を主宰。現在までにのべ6000人以上の親子や地域の人たちと手作りの食事の時間を共有。
認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえのプロジェクトリーダーとして全国7331箇所に拡がるこども食堂の調査研究にも携わる。
90年代半ば。様々な若者がひとつの“家”に寄り合い子育てに奮闘した実践的共同保育「沈没家族」母はどうしてたったひとりでこの“家族”を始めたんだろう? 20年の時を経て、おぼろげだった僕の“家族のカタチ”が見え始めた。
時はバブル経済崩壊後の1995年。地下鉄サリン事件や阪神淡路大震災が起き、世相がドンドンと暗くなる中、東京は東中野の街の片隅で、とある試みが始まりました。シングルマザーの加納穂子が始めた共同保育「沈没家族」です。ここに集まった保育人たちが一緒に子どもたちの面倒を見ながら共同生活をしていました。そこで育ったボク(監督:加納土)が「ウチってちょっとヘンじゃないかな?」とようやく気づいたのは9歳の頃。やがて大学生になってあらためて思ったのです。
ボクが育った「沈没家族」とは何だったのか、“家族”とは何なのかと。当時の保育人たちや一緒に生活した人たちを辿りつつ、母の想い、そして不在だった父の姿を追いかけて、“家族のカタチ”を見つめなおしてゆきます。
14:00 - 15:30 映画上映
15:30 - 15:40 休憩
15:40 - 16:40 トークセッション
16:40 - 17:00 クロージング
アイリスでは毎月読書会を開催しているのですが、昨年11月と12月に『母親になって後悔してる』(著:オルナ・ドーナト)という本を取り上げました。そこでこんな話題が提供されました。「私たちは新自由主義の社会を生きているけれど、それは自由に生きていいということではなく、自由に競争していいという社会です。つまり勝ち残らなければいけない。だから、母親は完璧に家事をこなし、仕事もバリバリし、きれいにおしゃれをし、パーフェクトな母親になることが期待される。さらに競争社会に勝ち残る子どもを育てなければいけない。そんなの、辛いですよね。」その場に参加していた誰もが、私には無理だという顔をしていたのが印象的な瞬間でした。そんな気の抜けない子育てと対極にあるのが、この映画『沈没家族』の共同保育かもしれません。近年、血縁関係に縛られない家族のカタチを模索する人や、拡張家族での子育てを考える人が増えてきていますが、90年代実際に、家族のような、でも縛られないゆるやかな結びつきで生活を共にしながら子育てをした人たちがいます。その中で育ったのが、この映画の監督、加納土さんです。「地域の子育て」という言葉が使われるようになって久しいですが、実際にはなかなか人の手を借りるのは難しい、どんな風に人に頼ったらいいのかわからないという人も少なくありません。
アフタートークでは、加納土監督と恵比寿じもと食堂主宰の末岡真理子さんをお招きし、家族のカタチや共に暮らすことについて考えます。
会場へお越しいただく皆様におかれましては、以下の通り感染拡大防止策へのご理解とご協力を頂けますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
- 発熱症状や咳など体調がすぐれない方のご来場はお控え願います。
- 会場入口に検温器を設置いたしますので検温にご協力ください。
- 感染防止の為、マスクのご着用・ご準備を必ずお願いいたします。
- 手洗い、うがいの励行をお願いいたします。
- 会場入場口に消毒用アルコールの設置をいたします。十分な感染対策にご協力ください。
- 会場にて万が一体調が悪くなった場合は、速やかにお近くのスタッフにお声がけください。