THANK YOU FOR JOINING US!開催レポート

渋谷ジェンダー映画祭 開催!

1月19日(金)~21日(日)の3日間、2回目となる渋谷ジェンダー映画祭を開催し、延べ250名近くの方にご参加いただきました。今回は「私であるために」をキーワードに5作品を上映。アメリカの同性婚訴訟、男性の子育て・子離れ、妊娠・中絶、働き方、パレスチナ女性の生き方など、ジェンダーに起因する生きづらさや慣習、制度の在り方をジェンダーの視点から考えました。
初日は伝承ホールで開催され、上映前に「渋谷ジェンダー平等推進アワード」表彰式も行いました。

対話のある映画祭
ー 対話がつなぐ映画の世界と現実の日々

この映画祭は、ただ映画を観るだけではない”対話の映画祭“です。各映画上映後、多彩なゲストの方々をお迎えし、ファシリテーターのアーヤ藍さんの案内とともに映画のテーマについてさらに深く掘り下げました。また参加者同士で対話をする時間も設け、映画の世界と私たちの日常とをつないでいきました。「あのこと」「サラリーマン」のアフタートークでは、インタラクションツール*を用い、直接感想や質問を入力していただき、会場内で共有しました。

TALK PROGRAM参加者の皆さんの感想とともに振り返ります。

ジェンダー・マリアージュ

ゲスト:みっつん氏(ふたりぱぱ) ⾧村さと子氏・茂田まみこ氏(一般社団法人こどまっぷ) 松澤香氏(渋谷区副区⾧)
アメリカでの同性婚の権利獲得のドキュメンタリーを鑑賞後、実際に海外と日本でそれぞれ子育てを行っている当事者の視点から多様な家族のありかたを考えました。

~感想~

アフタートークが聴きたくて参加したのですが、ゲストも男性女性ともにお話を聞くことができて、またスウェーデンのお話なども聞けてとても良かった。当たり前に昔からいたよ、という話も納得です。当然のこととして、さらに可視化されていくようにもっともっと認知が広まればいいと心から思ってます。

旅立つ息子へ

ゲスト:西村公一氏 ディアス実和子氏 高橋ケンジ氏
自閉症スペクトラムの息子の成⾧や自立と子育てにかかわる父親の選択を通して、地域や社会の中でどのように障がい者と共生するのか?性別役割分業にとらわれず男性が育児を担う難しさについて、実体験を交えながらお話いただきました。

~感想~

2014年から社会人になり、あの当時の嫌な飲みニケーション、残業が賞賛される非効率な働き方が思い出されました。上司であった40-50代のサラリーマンの視点に立つことができて新鮮でした。そしてコロナ禍がもたらした働き方の変化のありがたさを再確認しました。

あのこと

ゲスト:宋美玄氏(産婦人科医) 藤澤千春氏(編集者)
「中絶する権利」が法的に禁止されていた社会における女性の悩みや不安、決断の様子と、現在の日本の女性がおかれた状況を比較しつつ、女性だけの問題ではなく男性の問題でもあることをお話しいただきました。

~感想~

望まない妊娠における中絶問題はとても重要なことなのに、当事者の女性にばかり精神面でも肉体面でも負担を強いている。宗教や思想とは切り離して考えるべきで、人権としても大事な事だと思いました。

サラリーマン

ゲスト:若宮和男氏(起業家・アート思考キュレーター) 小澤いぶき氏(児童精神科医) 藤田祐司氏(Peatix Japan株式会社共同創業者)
日本で「当たり前」と考えがちな働き方が本当に当たり前なのか?コスタリカ人監督によるサラリーマン社会の様子から、働くこと、生きること、自分を大切にするための選択肢について、見つめ直す機会となりました。

~感想~

映画が撮り始められた2014年から社会人になり、あの当時の嫌な飲みニケーション、残業が賞賛される非効率な働き方が思い出されました。今回映画を観て、上司であった40-50代のサラリーマンの視点に立つことができて新鮮でした。そしてコロナ禍がもたらした働き方の変化のありがたさを再確認しました。

ガーダパレスチナの詩

ゲスト:古居みずえ氏(監督) 堀潤氏(ジャーナリスト)
実際にパレスチナに⾧期間滞在し、女性を取り巻く文化や歴史、生活の様子をまとめたドキュメンタリーに加え、ガザ侵攻について限られたメディア情報では知ることができない最近の状況を紹介いただきながら、国家や個人として平和に向けて何ができるのか考えました。

~感想~

登場人物が愛に関する歌を歌うシーンで、自分との身近さを感じました。(人間の共通の営みという点で)そして今回メディアで報道されている戦争を別の視点から見ることができました。とても良かったです。女性、男性、子供、老人すべての人の人権にスポットがあてられていたと思います。

「あのこと」アフタートークの様子
*「あのこと」アフタートークの様子