対話のある映画祭
1.19(金) - 21(日)
近年、ミニシアターの閉館が相次ぐ中、上質なドキュメンタリー映画や大型の映画館では上映されないような社会性の高い映画などを観る機会が少なくなってきています。しかしそうした映画はジェンダー問題や人権問題、社会課題を知るきっかけ、考えを深める助けとなります。
渋谷区は2022年度、新たに第2次男女平等・多様性社会推進行動計画を策定し、性のありようによって誰も社会的に排除されない、ジェンダー平等な地域社会の実現をさらに推し進めています。それは一体どんな社会なのか、その実現に向かうまでにどんな課題があり、どんな問題を解決しなければいけないのか、映画を楽しみながら、区民の方々と問いを立て、共に考えていけたらと思い企画しました。
ジェンダーに起因する様々な問題は、日本ではまだまだ語られる機会が少なく、自身が当事者になって初めて問題に気が付くということも少なくありません。”知らない”から一歩踏み出し、誰かの問題を知り、関心を持っていくプロセスの中で、他人事の問題を自分事に落とし込んでいくことができます。渋谷ジェンダー映画祭では、映画を観終わった後、対話の場を設け、参加者同士が対話をし考えを深めることでその後のアクションに繋げていく導線を仕掛けていきます。 また対話が深まるよう、最新のテクノロジーやインタラクションツールなどを用い、その場に集う人と人とのつながりを楽しんでもらう仕組みを作っていきます。
ダイバーシティ&インクルージョンという言葉が広く使われるようになりましたが、自分らしく生きることに難しさを感じている人は少なくありません。その障壁となっているものはなんなのでしょうか?
“私らしく生きていくこと”は私らしく生きていくための決断、選択をできることでもあります。しかし残念ながら、社会や制度の枠組みの中で、自分の望む決断や選択をすることができない人もいます。また経済的な理由や、社会の慣習、ジェンダー規範により望む人生を生きられない人もまだまだいます。第2回となる今年度の渋谷ジェンダー映画祭では、「私であるために」闘う人たちの姿を映画を通じて見ていきながら、誰もがその人らしく生活し、自分が望む選択ができる社会とはどんなものなのかを考えていきます。